11月に入り、仕事が超繁忙期の折り返しです。休みの日はゆっくりしたいところですが、冬も近づいてきている為、250TRさんに引き続きW650さんのキャブ清掃をおこなう事にします。
先日のチェックでは、バッテリーを繋ぎセルを回すとエンジンは掛かりました。ただし、左側のエアクリーナーからガソリンがジャジャ漏れ状態。チョークを戻すとエンジンもストールするので、まず間違いなくキャブが原因かと思われます。
さて、まずはサイドカバーとタンクを取り外します。
日ごろのメンテで比較的にタッチする部分なので気軽に外せます。
続いてエアクリーナー。キャブを外す時は、かなり面倒なのですが左右のエアクリーナーを取り去ります。電気配線も多く、手間がかかります(泣)。この辺りが「W650って整備性が悪い」といわれる理由ですよね。
ちなみに、エアクリーナーはサイドのワッシャー付きボルト2本と・・・
上部シート下、サイドカバー用ネジの内側2本をを抜く事で取り外せます。
右側エアクリーナーを取り外した状態。
右側は比較的に簡単ですが、左側にはバッテリーと電気配線の束があり苦戦させられます。
さらに、キャブレターを外す際には最難関の「アクセルワイヤー」があります。グリップ側も一度バラしてから、キャブ側も外します。
すみません、難関過ぎて写真を忘れました。
さて、取り外したキャブレター。
前回の250TRと違い、2気筒分ありますので2つを繋ぐパイプが沢山あります。備忘録として写真を載せておきます。
上から。
エアクリーナー側から。
下側から。
難関だったスロットル付近。ケーブルの受けが見えます。
ヒーター付近。
ヒーター付近のアップ①。
ヒーター付近のアップ②。
チューブ関係を取り外してしまうと、どこに何が付いていたかがわからなくなる恐れがあります。
中央部分。
ああっ、頭に叩き込もうとしても良くわからなくなってきたので、とりあえず写真を残す事に。これぐらい撮影しておけば、組み立てる時に悩む事はないでしょう。それでは早速、お掃除に取り掛かりましょう。
まずはガソリンがジャジャ漏れの左側。フロートチャンバ内は惨劇状態。「青いヤツ」がいます。
フロートチャンバ底部。Oリングもカチンコチンになっており要交換です。
ダイヤフラム2か所は問題なし。
今回は手抜きをせず、全てのジェットを外してから、穴という穴にキャブクリーナーをスプレー。さらに、本体下部と一緒にキャブクリーナー風呂に漬けます。
さて、半日ほど放置した後はエアブローと針金で導通確認。
ずいぶんキレイになりました。
底部もバッチリ。
問題なさそうなので、組上げます。
いつものオッチャンの店に頼んでおいた新品Oリングを取り付けます。
そして組上げ。本体への装着に移ります。
・・・とその前に、完全にお亡くなりになったバッテリーを交換します。
以前はFBでしたが、今回は中華バッテリーを試してみます。3,000円程度なので、ハズレても何とかなります。
さて、車体も元に戻って最後にタンクを乗せます。
そしてセルを回します・・・「キュルキュルキュル・・・ポンッポンッ」。
ヘッド付近から甲高い音がしました。
おおっ、プラグ外してそのままでした(泣)。
買っておいた新品プラグを差し込みます。
そして再度セルを回します。「キュルキュルキュル・・・」ダメです。
少し休ませて、もう一度チャレンジ「キュルキュルキュル・・・ドン!ボボボボボボ」掛かりました!大和ステンレス製の大人げない爆音、最高です。
さて、しばらく暖気してオイル交換をしましょう。
復活を遂げたW650さん、やはりパルス感とか音に雰囲気のある良いバイクですね。
さて今回、短期間の間にバイク2台のキャブレター掃除をおこないましたが、つくづく感じたのは「単気筒バイクの整備性」の良さ。当たり前ですが、2気筒よりも断然スピーディーに簡単に作業をおこなえます。
しかし、数年放置のキャブ車は何とかなるものですね。
近年、原付さえもインジェクション化され、キャブ車が消えています。昭和生まれの僕にとって、今まで「バイクはキャブ車」という意識が強く、お気に入りのバイク数台を手放せず年月が流れていました。
ここ数年、どちらかというと登山やファミリーキャンプが優先されていた為に愛車達を放置して結果的に手間がかかる状態になっていました。そんな複数所有にそろそろ区切りをつけようかと思い「年内にバイク1台を手放す」と心の中で決めていました。
そして、最終的に「ずっと乗るバイクはW650だ」と思っていましたが、今後の手間暇を考えると250TRの選択肢もありかも・・・いやいや、機械いじりの楽しさでは2気筒・・・あっ、カブも単気筒やん・・・また悩みの局地です。
皆さんなら、どれを残しますか?